2014年07月16日

大学病院の院内処方は進むのか?

女子医大が一部処方箋を院内に戻した件について・・・。

大きな要因としては、院外薬局の指導の不均一さにあるとの話でした。

これについては、実はもう1つの要因があります。


それは主に経営サイドの思惑である、「病院経営の改善」です。

院内処方にする、特に高額薬剤が多い領域の処方を院内処方にすることで、

薬価差益を経営改善に用いようとの考えです。


以前に比べると、中小調剤薬局やクリニックでは薬価差益が取りにくくなりましたが、

スケールメリットを活かして、大手チェーンや国立病院機構などでは今でも

以前とほぼ変わらない薬価差益を維持しています。

ここに女子医大も目をつけた、と言うことです。


しかしながら、この考え方については個人的には間違っていると思います。

院外処方の意義、という建前上のものではなく、将来的には薬価差益自体がほぼ皆無になると

予想されるからです。


というのも、国が医薬分業を推進した背景自体は、病院が薬価差益で経営を維持していた

体質を問題視していたことにあります。

以前は、処方を出せば出すほど儲かる仕組みでした。


これを防ぐため、国は医薬分業を進め、剤数によって調剤料が変わるようにしてきました。

最近では精神科の処方の剤数の多さがターゲットになっていますよね?


国としては、薬価差益ではなく技術料を適正に評価して配分するという考えは変えていません。

よって今後も薬価は下がり続けます。

毎年、病院や薬局の納入価を調べて薬価改定を行っているのですから、いつかは差益が

10%(消費税10%で相殺)になる時が来ると思います。

現時点で、「薬価改定のみは毎年実施」との話も出てますし。


そうすると、病院は院外に出さざるを得なくなります。

院内調剤すること自体が赤字を生むわけですから・・・。


と同時に、薬局にも厳しい時代がやってきます。

たぶんその時は、テクニシャン制度を容認し、薬剤師配置基準を緩和することになるでしょう。


その時に、薬剤師、薬局の存在意義が改めて問われます。

24時間開局は進むとは思いませんが、24時間体制、在宅はやって当たり前の時代です。

これからは、プライマリケアの実践を勧めていくことが急務であり、

それをエビデンスとしてデータ化していくことが求められているのだと思います。


皆さんはどう思いますか?
posted by トライエイジ at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 薬局
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